2021年02月14日・礼拝メモ
はからずも・・・ボアズの畑に
聖書箇所「ルツ記1章19~2章7節」
ルツ記は戦記に囲まれ歴史書の中で「谷間のユリ」のような麗しい庶民の生きた信仰書です。
- ルツの信仰告白、第一章は嫁ルツと姑ナオミの麗しい愛の告白で閉じられています。嫁ルツ「お母さん、あなたを捨てて、あなたを離れて帰ることはできません・・・」そしてクライマックスのことば「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神」ルツの偉大さは、異教の地、試練の中で生ける真の神に対する信仰を持っていた事だと思います。それはエリメレクの子に嫁いだルツが、姑ナオミから学んだ信仰なのです。
- ベツレヘムへの帰還は大麦の刈入れの時でした。姑ナオミは住み慣れた祖国ですが、嫁のルツは異郷の地です。神の家ベツレヘムに背を向け、自分自身の道を世の堕落の道を進んだ生涯の模型を見る。しかし時が経ち、迎えた祖国は大自然の恵みで豊かに潤った刈入れ時でした。そこはルカ伝15章の放蕩息子の物語そのものです。かくしてナオミは大きな神の愛と恵みに満ちた祖国に戻ることができたのです。
- はからずもボアズの畑に(3節)嫁ルツも霊肉共に真に渇いて「人はパンだけで生きるのではない・・・」命の糧を求める姿こそ、コロナ禍で教会に集まれない状況のなかで大切なことではないでしょうか。そして嫁ルツのような、ひたむきな心で取り組みますと、「はからずもボアズの畑に」に導かれているかも知れません。創世記のヨセフの生涯もそうでした。「神が私をあなたがたより先にお遣わしになったのは・・・あなた方を生き延びさせるためだったのです。ですから、私をここに遣わしたのは、あなた方ではなく神なのです。」(創世記45章7~8節)